きんでんの決算短信<2025年３月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は設備工事業を主なビジネスとしており、主に電気工事、情報通信工事、環境関連工事などのセグメントに分かれている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：電力需要の増加や再生可能エネルギーの導入が進む中、設備工事の需要は堅調に推移している。特に、関西電力との取引が増加しており、一般得意先からの受注も好調である。
・競争における供給の状況：競合他社も同様に需要の増加を受けており、競争が激化している。特に、技術力やコスト競争力が求められる状況である。
・既存競合他社について：大手の設備工事会社が多く存在し、特に関西地域では競争が厳しい。各社は技術革新やサービスの差別化を図っている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、特にIT技術を活用した新しいサービスを提供する企業が注目されている。
・代替品について：代替品としては、DIYや自社施工が考えられるが、専門的な技術や知識が必要なため、依然として専門業者への依頼が主流である。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上高464,585百万円（前年同期比8.8％増）、営業利益30,707百万円（前年同期比48.9％増）、経常利益33,829百万円（前年同期比45.0％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益24,430百万円（前年同期比38.9％増）であった。前年同期と比較して、全ての指標が増加しており、特に営業利益の増加率が高い。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高690,000百万円（前年比5.4％増）、営業利益52,000百万円（前年比21.8％増）、経常利益55,500百万円（前年比20.7％増）、親会社株主に帰属する当期純利益40,000百万円（前年比19.2％増）である。リスク要因としては、原材料費の高騰や人手不足が挙げられるが、受注の増加が見込まれるため、業績は堅調に推移する見込みである。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の期末配当金が42.00円（前年比増）に設定されており、株主還元に積極的な姿勢が見られる。創業80周年記念配当が含まれており、株主への還元意識が高まっている。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が好調であり、配当の増加も期待されるため、投資家の関心が高まると考えられる。