センチュリー２１・ジャパンの決算短信<2025年3月期　第3四半期決算短信〔日本基準〕（非連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は不動産フランチャイズ事業を主なビジネスとしており、セグメント情報は単一セグメントである。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は雇用・所得環境の改善により回復基調にあるが、金利上昇が消費者の購買力に影響を与える可能性がある。特に、円安による海外からの不動産投資の増加が需要を支えている。
・競争における供給の状況：新築供給が減少し、中古住宅価格が上昇している。労働力不足や資材費高騰が影響しており、供給側の圧力が強まっている。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境にあり、特にフランチャイズモデルを採用している企業が多い。競争が激化している中で、各社は加盟店の増加やサービスの差別化を図っている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、既存のフランチャイズモデルを模倣する動きが見られる。特に、デジタル技術を活用した新しいビジネスモデルが注目されている。
・代替品について：不動産仲介サービスの代替として、オンラインプラットフォームやAIを活用したサービスが増加している。これにより、従来の仲介業務が影響を受ける可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の営業収益は3,048百万円で前年同期比6.2％増、営業利益は905百万円で17.6％増、経常利益は990百万円で24.4％増、四半期純利益は678百万円で26.5％増となった。業績の向上は、サービスフィー収入の増加や営業原価の抑制によるものである。前期との差異として、特に営業利益の伸びが顕著であり、業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、営業収益3,982百万円、営業利益997百万円、経常利益1,099百万円、当期純利益750百万円とされている。成長率は前年同期比でそれぞれ3.4％、6.5％、11.5％、11.3％の増加が見込まれている。リスク要因としては、金利上昇による消費者購買力の減退や国際情勢の不安定さが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当金は25.00円で、前期から変更はない。株主還元の方針は安定的な配当を維持することであり、業績の向上に伴い配当額の増加が期待される。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。