ポバール興業の決算短信<2025年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

ポバール興業株式会社は、主に総合接着・樹脂加工および特殊設計機械のセグメントで事業を展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：自動車や鉄鋼業界においては受注が堅調であるが、研磨関連製品では得意先による在庫調整の影響で需要が減少している。
・競争における供給の状況：原材料やエネルギー価格の高騰が影響し、供給コストが上昇している。これにより、企業はコスト管理を強化する必要がある。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、価格競争が激化している。特に、技術革新を進める企業が増えており、競争が一層厳しくなっている。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特に技術革新を武器に市場に参入しており、既存企業にとって脅威となる可能性がある。
・代替品について：代替品の存在が市場に影響を与えており、特に新素材や新技術の開発が進む中で、従来の製品が選ばれなくなるリスクがある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の連結業績は、売上高2,510百万円（前年同期比7.1％減）、営業利益197百万円（前年同期比24.4％減）、経常利益228百万円（前年同期比20.7％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益114百万円（前年同期比32.0％減）であった。業績の減少は、得意先の在庫調整や工場棟建替え費用の増加が主な要因である。前期と比較して、全体的に業績が悪化している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、売上高3,470百万円（対前期比3.3％減）、営業利益260百万円（対前期比18.2％減）、経常利益280百万円（対前期比19.0％減）、親会社株主に帰属する当期純利益138百万円（対前期比25.7％減）である。業績予想の根拠は、次世代半導体用研磨パッドの販路拡大や原価低減の推進にあるが、原材料価格の高騰や為替変動がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当額は38.00円であり、前期からの増加が見込まれている。配当額の変更理由は、利益剰余金の増加によるものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。