エンカレッジ・テクノロジの決算短信<2025年3月期　第3四半期決算短信[日本基準]（非連結）>銘柄分析

1. 環境分析

エンカレッジ・テクノロジ株式会社は、パッケージソフトウエア事業を主なビジネスセグメントとしている。特に、システム証跡監査ソフトウエア「ESS REC 6」や特権ID管理ソフトウエア「ESS AdminONE」を提供している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：サイバー攻撃の増加に伴い、情報セキュリティ関連の需要が高まっている。特に、金融や航空業界におけるセキュリティ対策の重要性が増しており、企業はより強固な防御策を求めている。
・競争における供給の状況：市場には多くの競合が存在し、各社が新技術やサービスを投入している。特にクラウドサービスの普及により、競争が激化している。
・既存競合他社について：競合には大手IT企業や専門のセキュリティ企業が含まれ、彼らは技術革新や価格競争を通じて市場シェアを拡大しようとしている。
・新規参入企業について：新規参入者も増加しており、特にスタートアップ企業が革新的なソリューションを提供することで市場に影響を与えている。
・代替品について：代替品としては、オープンソースのセキュリティソフトウェアや、他のクラウドベースのサービスが考えられ、これらはコスト面での競争力を持つ。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の売上高は1,855百万円で、前年同期比4.2%の増加。営業利益は197百万円、経常利益は199百万円、四半期純利益は136百万円で、それぞれ前年同期比2.6%、3.1%、4.6%の増加を記録。前年同期に比べて売上原価や販売費が増加したが、ストックビジネスの成長が業績を押し上げた。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高2,750百万円、営業利益350百万円、経常利益350百万円、当期純利益240百万円。リスク要因としては、国内外の景気動向やサイバー攻撃の増加が挙げられる。特に、サイバー攻撃の影響で顧客の需要が変動する可能性があるため、注意が必要。

4. 投資に関する事項

配当は2025年3月期において20円を予定しており、前期と同額。配当の維持は、安定した利益を背景にした株主還元の一環である。今後も安定した配当を継続する方針。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。市場の動向や競争環境の変化により、短期的な株価の変動はあるかもしれないが、全体的には安定した推移が期待される。