ＦＦＲＩセキュリティの決算短信<令和７年３月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はサイバー・セキュリティ事業、ソフトウェア開発・テスト事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：サイバー攻撃の増加に伴い、特に中小企業におけるセキュリティ対策の需要が高まっている。政府のサイバーセキュリティ強化策も需要を後押ししている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にセキュリティサービスを提供しており、技術革新が求められる中で、各社が独自のソリューションを展開している。
・既存競合他社について：国内外の大手セキュリティ企業が存在し、特に防衛関連や公共セクター向けのサービスを強化している。
・新規参入企業について：新たなスタートアップ企業が増加しており、特にAIを活用したセキュリティソリューションを提供する企業が注目されている。
・代替品について：従来のセキュリティ対策に加え、クラウドベースのセキュリティサービスや自動化されたセキュリティツールが代替品として台頭している。

2. 当期業績の内容

令和7年3月期第3四半期の連結業績は、売上高1,838百万円（前年同期比11.0％増）、営業利益194百万円（前年同期比14.6％減）、経常利益224百万円（前年同期比6.6％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益173百万円（前年同期比0.8％減）となった。売上高は増加したものの、営業利益と経常利益は減少した。これは、販売費及び一般管理費の増加が影響している。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

令和7年3月期の通期業績予想は、売上高3,158百万円（前期比29.1％増）、営業利益515百万円（前期比3.6％増）、経常利益541百万円（前期比0.1％増）、親会社株主に帰属する当期純利益433百万円（前期比0.2％増）とされている。リスク要因としては、サイバー攻撃の手法の進化や競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、年間配当金が10.00円である。前期からの変更はなく、安定した配当政策を維持している。配当額の変更がない理由は、企業の安定した利益基盤に基づくものである。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。