ネクスグループの決算短信<2024年11月期 決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はメタバース・デジタルコンテンツ事業、IoT関連事業、農業ICT事業、ソリューション事業の4つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：デジタルコンテンツやIoT技術の需要は高まっており、特にメタバース関連のサービスは急成長している。コロナ禍の影響でオンラインコンテンツの消費が増加し、今後も持続的な成長が見込まれる。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のサービスを提供しており、特に大手企業が市場に参入しているため、価格競争が激化している。技術革新が求められ、差別化が重要な要素となっている。
・既存競合他社について：メタバースやデジタルコンテンツ市場には、国内外の多くの企業が存在し、特に大手IT企業が強力な競争相手となっている。これにより、シェア獲得が難しくなっている。
・新規参入企業について：新興企業が次々と市場に参入しており、特にスタートアップ企業が革新的なサービスを提供している。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：デジタルコンテンツの代替品として、従来のメディア（書籍、テレビなど）や他のエンターテインメント形式が存在する。特に、無料で利用できるコンテンツが多く、顧客の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2024年11月期の連結業績は、売上高2,130百万円（対前期比145.8％増）であったが、営業利益は246百万円の損失、経常利益は230百万円の損失、親会社株主に帰属する当期純利益は289百万円の損失となった。前期と比較して売上高は大幅に増加したが、M&Aによるのれん償却や暗号資産の評価損が影響し、営業損失を計上した。業績予想との乖離は、売上高の増加にもかかわらず、損失が拡大した点にある。

3. 次期業績予想の内容

2025年11月期の連結業績予想は、売上高3,349百万円（対前期比57.2％増）、営業利益29百万円、経常利益50百万円、親会社株主に帰属する当期純利益16百万円とされている。成長の根拠は、M&Aによる新規事業の拡大と、メタバース・デジタルコンテンツ事業の成長が期待されることにある。ただし、リスク要因としては、競争の激化や市場環境の変化、特に暗号資産市場の不安定性が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年11月期も2025年11月期も配当金は支払われない見込みである。配当の未支払いは、業績の損失が続いているためであり、今後の業績回復が配当再開の鍵となる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。