ツツミの決算短信<2025年3月期 第３四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は宝飾品の製造と販売を行っている。主なセグメントはネックレス、ブレスレット、指輪、小物等の宝飾品である。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済の緩やかな回復に伴い、宝飾品の需要も増加傾向にある。特に、インバウンド需要の拡大が顕著であり、観光客による購入が売上を押し上げている。
・競争における供給の状況：原材料価格の高騰が影響しており、供給側はコスト上昇に直面している。企業は価格転嫁を抑えつつ、品質を維持する努力をしている。
・既存競合他社について：競合他社も同様に原材料価格の上昇に苦しんでおり、価格競争が激化している。特に、ブランド力のある企業が市場シェアを拡大している。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、オンライン販売の普及により、小規模なブランドが市場に参入しやすくなっている。これにより、競争が一層激化する可能性がある。
・代替品について：宝飾品の代替品としては、ファッションジュエリーやコストパフォーマンスの高いアクセサリーが挙げられる。特に若年層の消費者は、価格重視の傾向が強まっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の業績は、売上高が18,197百万円で前年同四半期比25.2％増、営業利益は1,760百万円で52.2％増、経常利益は1,827百万円で51.3％増、四半期純利益は1,551百万円で89.4％増となった。前年同期と比較して大幅な成長を遂げた。業績予想との乖離については、売上高が1,400百万円、営業利益が170百万円、経常利益が160百万円、四半期純利益が80百万円上回った。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高24,000百万円、営業利益1,870百万円、経常利益1,950百万円、当期純利益1,580百万円と上方修正された。リスク要因としては、原材料価格の高騰や円安による影響が挙げられる。また、国際情勢の不安定さが消費者心理に影響を与える可能性もある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当金は35.00円で、合計70.00円となる見込み。前期からの変更はなく、安定した配当政策を維持している。配当額の変更がない理由は、業績の向上に伴う利益剰余金の増加によるものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が当期の業績予想を上回り、次期業績成長率も堅調であるため、投資家の期待感が高まると考えられる。