ｐｒｏｐｅｒｔｙ　ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓの決算短信<2024年11月期 決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は主に中古住宅再生事業を中心に、不動産取引をテクノロジーで支援するビジネスモデルを展開している。セグメント情報は単一セグメントとして扱われている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：中古住宅市場は安定した需要が見込まれているが、流通在庫の高止まりや金利上昇により慎重な購買行動が強まっている。特に、首都圏の中古マンション成約件数は前年同期比で増加しているが、在庫件数も増加しているため、選別が進む傾向がある。
・競争における供給の状況：供給側では、仲介会社を通じた物件仕入れやリノベーションを行い、ポータルサイト『KAITRY』を通じた直接取引も進めている。供給の多様化が進んでいるが、競争が激化している。
・既存競合他社について：競合他社は多く存在し、特に中古住宅再生事業においては、価格競争やサービスの差別化が求められている。特に、テクノロジーを活用したサービス提供が競争優位性を生む要因となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業も増加しており、特にテクノロジーを活用したビジネスモデルを持つ企業が注目されている。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、新築住宅や賃貸物件が考えられるが、特に中古住宅のリノベーション市場は成長が期待されているため、代替品の影響は限定的である。

2. 当期業績の内容

2024年11月期の連結業績は、売上高41,612百万円（前年同期比12.6％増）、営業利益1,362百万円（2.8％増）、経常利益1,019百万円（3.7％減）、親会社株主に帰属する当期純利益635百万円（3.9％減）となった。前年は業績が大きく減少していたため、回復基調にあるが、経常利益と純利益は減少している。業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年11月期の業績予想は、売上高46,000百万円（対前年比10.5％増）、営業利益1,640百万円（20.4％増）、経常利益1,230百万円（20.7％増）、親会社株主に帰属する当期純利益730百万円（15.0％増）を見込んでいる。リスク要因としては、流通在庫の高止まりや金利上昇による購買行動の慎重化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は、年間配当金45円で、配当性向は29.0％となっている。前期から変更はないが、安定した配当を維持している。配当の理由としては、利益剰余金の増加が挙げられる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。