Ｅｎｊｉｎの決算短信<2025年５月期第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「PRコンサルティングサービス」と「メディアプラットフォームサービス」の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：PR業界全体でデジタル化が進んでおり、企業のブランディングやマーケティングに対する需要が高まっている。しかし、経済の不透明感から企業の広告予算が抑制される傾向も見られる。
・競争における供給の状況：競合他社もデジタルPRサービスを強化しており、価格競争が激化している。特に新興企業が低価格でサービスを提供することで市場シェアを奪う動きが見られる。
・既存競合他社について：大手PR会社や広告代理店が市場に存在し、特にデジタル領域での競争が厳しい。これらの企業は豊富な資金力と広範なネットワークを持ち、顧客の獲得において優位性を持つ。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しており、特にテクノロジーを活用した新しいPR手法を提供する企業が注目を集めている。これにより、従来のPR手法が脅かされる可能性がある。
・代替品について：SNSやインフルエンサーを活用したマーケティング手法が代替品として台頭しており、企業は従来のPR手法からこれらの手法にシフトする傾向が見られる。

2. 当期業績の内容

2025年5月期第2四半期の連結業績は、売上高1,402百万円（前年同期比16.5%減）、営業利益404百万円（同22.9%減）、経常利益408百万円（同25.4%減）、親会社株主に帰属する中間純利益223百万円（同39.4%減）となった。業績の悪化は、経済環境の不透明感や広告予算の抑制が影響している。前期との比較では、全体的に減少しており、業績予想との乖離も見られる。

3. 次期業績予想の内容

2025年5月期の通期業績予想は、売上高2,701百万円（前年同期比17.3%減）、営業利益548百万円（同47.5%減）、経常利益548百万円（同49.1%減）、親会社株主に帰属する当期純利益380百万円（同49.2%減）とされている。業績予想の根拠としては、デジタルPRサービスの需要が引き続き高まることが期待されているが、経済の不透明感や競争の激化がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年5月期の第2四半期末において、前期と同様に13.00円の配当が予定されている。通期では23.80円の配当が見込まれており、前期からの変更はない。配当の維持は、企業の安定した財務基盤を反映しているが、業績の悪化が続く場合には将来的な配当の見直しが必要となる可能性がある。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。市場の不透明感や競争の激化が影響し、短期的な株価の大きな変動は見込まれない。