クックビズの決算短信<2024年11月期 決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

クックビズ株式会社は、主に飲食業界に特化した人材サービス及び事業再生支援による水産物の冷凍加工業を展開している。セグメント情報としては、HR事業と事業再生・成長支援事業がある。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：飲食業界の人手不足が続いており、特に飲食店の人材採用ニーズが高まっている。アフターコロナの影響で人流が回復し、求人需要が増加している。
・競争における供給の状況：人材サービス業界は競争が激化しており、特にデジタル技術を活用したサービスが求められている。新たな採用手法やマッチング精度の向上が競争力の鍵となる。
・既存競合他社について：競合他社も同様に飲食業界に特化したサービスを提供しており、特に大手企業が市場シェアを拡大している。クックビズは独自のブランド力を活かし、差別化を図る必要がある。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しており、特にテクノロジーを活用したスタートアップが注目を集めている。これにより、価格競争が激化する可能性がある。
・代替品について：人材紹介サービスの代替として、企業内での人材育成や自社採用の強化が進んでいる。企業はコスト削減のために、外部サービスの利用を見直す傾向がある。

2. 当期業績の内容

2024年11月期の売上高は3,276百万円で、前期比23.0％増加したが、営業利益は93百万円で67.8％減少した。経常利益も83百万円で71.1％減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は2百万円で99.0％減少した。業績の悪化は、戦略投資による費用増が主な要因である。前期との乖離は、売上は増加したものの、利益面での大幅な減少が目立つ。

3. 次期業績予想の内容

2025年11月期の業績予想は、売上高3,500百万円（前期比6.8％増）、営業利益175百万円（同87.3％増）、経常利益130百万円（同56.3％増）、親会社株主に帰属する当期純利益112百万円を見込んでいる。業績成長の根拠は、飲食業界の人手不足が続く中での採用支援の強化や、ECサイトの立ち上げによる新たな販路の拡大である。ただし、リスク要因としては、競争の激化や市場環境の変化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年11月期は配当を行わない方針であり、2025年11月期の配当予想も未定である。配当を行わない理由は、利益剰余金の減少や戦略投資の必要性から、株主還元よりも事業成長を優先するためである。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。