ライクの決算短信<2025年５月期 第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

ライク株式会社は、子育て支援サービス、総合人材サービス、介護関連サービスの3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：待機児童問題や少子高齢化に伴う人材不足が深刻化しており、特に都市部では保育ニーズが高い。政府の少子化対策も進行中で、保育サービスの需要は今後も増加する見込み。
・競争における供給の状況：保育業界では新規参入が増えているが、質の高いサービスを提供できる企業は限られている。人材サービス業界でも競争が激化しており、特に介護分野では人材確保が重要な課題となっている。
・既存競合他社について：ライク株式会社は、保育や介護分野での競争が激しい中、質の高いサービスを提供することで差別化を図っている。特に、医療連携を強化した介護サービスが評価されている。
・新規参入企業について：保育業界では自治体や企業が新たに保育施設を開設する動きが見られ、競争が激化している。人材サービス業界でも新規参入が増加しており、特に外国人材の受け入れを進める企業が増えている。
・代替品について：保育サービスにおいては、家庭内保育やオンライン教育などの代替手段が存在する。人材サービスにおいても、AIや自動化技術の進展により、従来の人材派遣モデルに影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年5月期第2四半期の業績は、売上高29,057百万円（前年同期比0.6％増）、営業利益725百万円（同10.0％減）、経常利益782百万円（同29.8％減）、親会社株主に帰属する中間純利益440百万円（同36.2％減）となった。営業利益の減少は、新規開設した介護付有料老人ホームの運営コストが影響している。経常利益の減少は、設備補助金収入の減少によるものである。

3. 次期業績予想の内容

2025年5月期の通期業績予想は、売上高63,000百万円（前年比4.2％増）、営業利益3,350百万円（同0.5％増）、経常利益4,000百万円（同1.2％増）、親会社株主に帰属する当期純利益2,500百万円（同2.1％増）とされている。業績成長の根拠は、保育ニーズの高まりや人材サービスの需要増加にある。ただし、リスク要因としては、物価上昇や為替変動、海外情勢の不安定さが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は、2025年5月期の第2四半期末において29.00円で、前期と変わらない。配当の維持は、安定した収益基盤を反映している。今後も株主還元を重視し、安定した配当を継続する方針である。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。