ディップの決算短信<2025年２月期第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は人材サービス事業とDX事業の2つのセグメントを持つ。人材サービス事業は求人情報サイトの提供を通じて顧客企業の人材採用を支援し、DX事業は中堅・中小企業向けのデジタルトランスフォーメーションを支援する。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：人材採用市場は依然として活況であり、特にアルバイト・パート求人の需要が高まっている。企業の人手不足が続く中、求人広告の需要は堅調に推移している。
・競争における供給の状況：競合他社も多く、特にオンライン求人サービスが増加している。新たなサービスや機能を提供する企業が増えており、競争が激化している。
・既存競合他社について：主要な競合にはリクルートやマイナビなどがあり、彼らは広範なネットワークとブランド力を持つ。これに対抗するため、当該企業は独自のサービス開発を進めている。
・新規参入企業について：新たに参入する企業も見られ、特にテクノロジーを活用した新しい求人サービスが増加している。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：求人情報サイトの代替として、SNSや専門職向けのマッチングサービスが台頭している。これらのサービスは特定のニーズに応えることで、従来の求人広告に対する競争力を持っている。

2. 当期業績の内容

2025年2月期第3四半期の連結業績は、売上高42,652百万円、営業利益10,881百万円、経常利益10,783百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益7,361百万円であった。前年同期比で売上高は6.0％増、営業利益は10.8％増、経常利益は11.1％増、純利益は7.8％増となった。前期と比較して、業績は堅調に推移しているが、業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年2月期の連結業績予想は、売上高57,600百万円、営業利益13,400百万円、経常利益13,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益8,900百万円である。市場の成長率を保守的に見積もっており、広告宣伝費の効率的な運用を計画している。リスク要因としては、求人市場の競争激化や経済情勢の変化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年2月期の予想配当は48.00円で、合計95.00円となる見込みである。前期からの増配は、業績の向上に伴うものであり、株主還元の意向が示されている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。