東京個別指導学院の決算短信<2025年２月期第３四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は主に個別指導塾事業を展開している。セグメント情報においては、個別指導事業が主力であり、その他の事業は売上高に占める割合が僅少である。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：少子化が進行する中で、教育ニーズは多様化しており、特に大学入試や定期テスト対策に対する需要が高まっている。GIGAスクール構想の進展により、オンライン学習の需要も増加している。
・競争における供給の状況：教育業界では、異業種からの新規参入が増加しており、特にオンライン教育サービスが競争を激化させている。企業間のM&Aも活発で、競争環境は厳しさを増している。
・既存競合他社について：大手の学習塾やオンライン教育サービスが存在し、価格競争やサービスの質が競争の鍵となっている。特に、個別指導塾の中でも差別化が求められている。
・新規参入企業について：新たにオンライン教育を提供する企業が増えており、特にテクノロジーを活用した学習プラットフォームが注目されている。これにより、従来の教育サービスに対する脅威が増している。
・代替品について：家庭教師やオンライン学習プログラムなど、従来の塾に代わる選択肢が増えており、特にコストパフォーマンスの良いサービスが人気を集めている。

2. 当期業績の内容

2025年2月期第3四半期の連結業績は、売上高15,561百万円（前年同期比2.4%増）、営業利益552百万円（同60.9%増）、経常利益558百万円（同61.3%増）、親会社株主に帰属する四半期純利益302百万円（同88.7%増）となった。前年同期は売上高が減少していたが、今期は個別指導事業の復活により業績が改善した。特に、平均生徒数が前年同期比101.4%に回復したことが寄与した。

3. 次期業績予想の内容

2025年2月期の通期業績予想は、売上高22,200百万円（前回予想比1.8%増）、営業利益1,540百万円（同21.1%増）、経常利益1,540百万円（同21.0%増）、親会社株主に帰属する当期純利益900百万円（同18.8%増）と修正された。新規プログラムの開発や教室の品質向上が業績を押し上げる要因とされているが、少子化や競争の激化がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年2月期の第2四半期末に6.00円の配当を予定しており、通期で12.00円を見込んでいる。前期の配当額からの減少は、利益の再投資を優先するためとされている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいと考えられる。