リヒトラブの決算短信<2025年２月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は事務用品等事業と不動産賃貸事業の2つのセグメントで構成されている。事務用品等事業は、ファイル、バインダー・クリヤーブック、収納整理用品、その他事務用品に分かれ、不動産賃貸事業は収益物件からの賃料収入を得ている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：デジタルトランスフォーメーションの進展により法人需要は縮小傾向にあるが、個人需要は多様化するライフスタイルに対応した製品が求められ、事務用品市場は拡大している。
・競争における供給の状況：競合他社も新製品の投入や価格改定を行っており、競争が激化している。特に、EC市場の成長に伴い、オンライン販売が重要なチャネルとなっている。
・既存競合他社について：主要な競合には、文具メーカーや事務用品専門店が存在し、価格競争や製品の差別化が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、ECプラットフォームを利用した小規模な事業者が増加しており、競争環境が変化している。
・代替品について：デジタル化の進展により、ペーパーレス化が進んでおり、従来の事務用品の需要が減少する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年2月期第3四半期の売上高は6,850百万円で前年同期比3.7％増加した。営業利益は64百万円、経常利益は84百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は230百万円で、前年同期はそれぞれ225百万円の営業損失、158百万円の経常損失、67百万円の純損失であった。業績の改善は新製品の投入や価格改定効果によるものである。

3. 次期業績予想の内容

2025年2月期の通期業績予想は売上高9,500百万円、営業利益200百万円、経常利益200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益320百万円である。リスク要因としては、円安による輸入コストの上昇や、海外経済の不透明感が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年2月期の予想配当は25.00円で、前期と同水準である。配当額の変更はないが、安定した利益の確保が背景にある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいである。