セキチューの決算短信<2025年２月期第３四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)>銘柄分析

1. 環境分析

株式会社セキチューは、ホームセンター事業と不動産賃貸事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：ホームセンター業界は、DIYや家庭用品の需要が高まっているが、物価上昇により消費者の購買意欲が影響を受けている。特に、円安や資源価格の高騰が影響し、消費者は価格に敏感になっている。
・競争における供給の状況：競争が激化しており、他のホームセンターやオンラインショップとの価格競争が続いている。供給側では、仕入れ価格の上昇が利益を圧迫している。
・既存競合他社について：大手のホームセンターやディスカウントストアが多く存在し、価格競争が厳しい。特に、ニトリやカインズなどが強力な競合となっている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、オンラインショップの台頭により、既存のビジネスモデルに影響を与えている。特に、Amazonなどの大手ECサイトが競争相手となっている。
・代替品について：DIY市場の拡大に伴い、ホームセンター以外の店舗やオンラインショップでの購入が増加している。特に、専門店やECサイトでの代替品が増えている。

2. 当期業績の内容

2025年2月期第3四半期の営業収益は235億9千2百万円で前年同期比4.2％増加したが、営業利益は553百万円で同18.8％減少した。経常利益も592百万円で同18.6％減少し、四半期純利益は456百万円で同8.8％減少した。前期と比較して、売上は増加したものの、コストの増加が利益を圧迫した。

3. 次期業績予想の内容

2025年2月期の業績予想は、営業収益30,000百万円で前年同期比1.3％減、営業利益500百万円で同31.5％減、経常利益550百万円で同31.0％減、当期純利益350百万円で同31.5％減と見込まれている。リスク要因としては、物価上昇や国際情勢の不安定さが挙げられ、特別奨励金の付与による費用発生も影響する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年2月期の予想配当金は20.00円であり、前期からの変更はない。配当の維持は、企業の安定した利益を反映しているが、業績の不透明感から慎重な姿勢が見られる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。