パソナグループの決算短信<2025年５月期　第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は以下のビジネスセグメントを展開している。エキスパートソリューション、人材派遣、キャリアソリューション、グローバルソリューション、ライフソリューション、地方創生・観光ソリューション。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：人材不足が続く中、特に専門職やエンジニアの需要が高まっている。企業のダイバーシティ経営やリスキリングのニーズも増加しており、これに応じたサービス提供が求められている。
・競争における供給の状況：人材派遣業界は競争が激化しており、特に大手企業がシェアを拡大している。新規参入企業も増えており、価格競争が発生している。
・既存競合他社について：大手人材派遣会社やBPOサービスを提供する企業が競合として存在し、特にIT関連の人材派遣やBPOサービスに強みを持つ企業が多い。
・新規参入企業について：新たなテクノロジーを活用したスタートアップ企業が増加しており、特にAIを活用した人材マッチングサービスが注目されている。
・代替品について：自動化やAIによる業務効率化が進む中、従来の人材派遣サービスに代わる新たなソリューションが求められている。特に、企業内での業務自動化が進むことで、外部人材の需要が減少する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年5月期第2四半期の連結業績は、売上高153,934百万円、営業利益44百万円、経常利益189百万円、親会社株主に帰属する中間純損失は3,762百万円であった。前年同期比で売上高は14.2％減、営業利益は98.9％減、経常利益は95.3％減となった。業績悪化の主な要因は、アウトソーシングセグメントの除外とBPOソリューションでの大型受託案件のピークアウトである。

3. 次期業績予想の内容

2025年5月期の連結業績予想は、売上高320,000百万円、営業利益1,700百万円、経常利益2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4,300百万円の見込みである。業績回復の根拠としては、インバウンド需要の回復や新規受注の増加が挙げられるが、リスク要因としては、世界的な金融引締めや物価上昇による景気の不透明感が影響する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年5月期の第2四半期末において配当金は0.00円であり、年間配当金は75.00円の予想である。前期からの変更はなく、配当維持の理由は、企業価値向上に向けた投資を優先するためである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。