島根銀行の決算短信<2025年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は銀行業とリース業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本の経済は緩やかに回復しており、雇用情勢や設備投資の増加が見込まれる中、金融サービスに対する需要は堅調である。特に中小企業向けの貸出需要が高まっている。
・競争における供給の状況：銀行業界は競争が激化しており、特にデジタルバンキングやフィンテック企業の台頭により、従来の銀行サービスに対する供給が多様化している。
・既存競合他社について：大手銀行や地方銀行が競合として存在し、特に大手銀行は資本力が強く、広範なサービスを提供しているため、競争が厳しい。
・新規参入企業について：フィンテック企業の参入が進んでおり、特にオンラインバンキングやモバイル決済サービスが急成長している。これにより、従来の銀行業務に対する脅威が増している。
・代替品について：代替品としては、クレジットカードや電子マネー、仮想通貨などが挙げられ、これらは従来の銀行サービスに対する競争要因となっている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の経常収益は7,716百万円で前年同期比16.8%増加した。経常利益は809百万円で32.0%の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は636百万円で28.5%の増加を記録した。前期との比較では、経常収益が1,112百万円増加した一方、経常費用も916百万円増加したため、利益の増加は経常収益の増加によるものである。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、経常収益8,970百万円で前期比2.5%減、経常利益620百万円で16.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益520百万円で23.8%増を見込んでいる。リスク要因としては、米国の金利動向や中東情勢の不安定さが挙げられ、これらが日本経済や金融市場に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の予想配当は1株当たり10.00円で、前期から変更はない。配当の維持は、安定した利益成長を背景にした株主還元の一環である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。