ハウスコムの決算短信<2025年3月期　第3四半期決算短信［日本基準］（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

ハウスコム株式会社は不動産賃貸仲介業を主なビジネスとし、施工関連事業も展開している。セグメント情報としては、不動産関連事業と施工関連事業がある。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：大都市圏を中心に外国人や法人からの賃貸需要が増加しており、特に住居を探す外国人の需要が底堅く推移している。
・競争における供給の状況：供給側では、競合他社も同様に賃貸物件を提供しており、競争が激化しているが、特に新規参入企業の影響は限定的である。
・既存競合他社について：大手不動産会社が多数存在し、価格競争やサービスの差別化が求められている。特に、地域密着型のサービスを提供する企業が競争力を持っている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少なく、既存の大手企業が市場を支配しているため、参入障壁は高い。
・代替品について：賃貸物件の代替として、シェアハウスや民泊などの選択肢が増えているが、依然として賃貸物件の需要は高い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第3四半期の営業収益は9,630百万円で前年同期比5.9％増加した。営業損失は300百万円、経常損失は271百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は322百万円で、前年同期の損失より改善が見られた。特別損失として141百万円を計上したが、営業収益の増加により損失は前年より67百万円改善した。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、営業収益14,001百万円、営業利益560百万円、経常利益744百万円、親会社株主に帰属する当期純利益498百万円とされている。リスク要因としては、景気の下振れリスクや金利の影響が挙げられるが、雇用・所得環境の改善が期待されている。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の期末配当は行わない予定である。これは、大東建託との株式交換に伴うもので、株主還元の方針が変更される可能性がある。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であれば、株価の反応は「横ばい」と予想される。