トーホーの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は業務用食品卸売業を中心に、キャッシュアンドキャリー、食品スーパー、フードソリューションの4つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外食業界はインバウンド需要の増加により堅調に推移しているが、物価高や消費者の節約志向が影響を及ぼしている。特に、外食市場の拡大が需要を支えている。
・競争における供給の状況：業務用食品の供給は安定しているが、深刻な人手不足が影響し、供給体制の維持が課題となっている。
・既存競合他社について：競合他社も同様にインバウンド需要を取り込んでおり、価格競争が激化している。特に、品質やサービスの差別化が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、既存の競合が新たなサービスや商品を展開することで競争が激化する可能性がある。
・代替品について：家庭用食品や他の業態の飲食店が代替品として競争相手となっており、特に家庭での食事が増加していることが影響している。

2. 当期業績の内容

2025年1月期第3四半期の売上高は181,875百万円で前年同期比0.4％増加したが、営業利益は5,298百万円で同10.0％減少した。経常利益も5,488百万円で同8.8％減少した。食品スーパー事業の撤退が影響し、営業損失が拡大したことが主な要因である。親会社株主に帰属する四半期純利益は3,308百万円で同1.3％増加した。

3. 次期業績予想の内容

2025年1月期の通期業績予想は売上高246,000百万円、営業利益7,300百万円、経常利益7,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,400百万円を見込んでいる。リスク要因としては、物価高や人手不足、国際情勢の不安定さが挙げられる。特に、外食市場の動向が業績に大きく影響する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年1月期の予想配当額は110.00円であり、前期からの変更はない。配当の維持は株主還元の一環として重要視されている。食品スーパー事業の撤退に伴う資金の流れが影響する可能性があるが、全体としては安定した配当政策が続く見込みである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。