エイチームの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「デジタルマーケティング事業」と「エンターテインメント事業」の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：デジタルマーケティング事業では、オンライン広告市場の成長に伴い、需要は堅調だが、競合他社の広告出稿強化により、シェア獲得が難しくなっている。エンターテインメント事業では、スマートフォンゲームの人気が続いているが、ユーザーの嗜好の変化に対応する必要がある。
・競争における供給の状況：デジタルマーケティング事業では、競合他社が新たな技術やサービスを導入しており、供給が多様化している。エンターテインメント事業では、ゲーム開発のスピードが求められ、供給側の競争が激化している。
・既存競合他社について：デジタルマーケティング事業では、同業他社が多く存在し、特に大手企業が市場をリードしている。エンターテインメント事業では、国内外の大手ゲーム会社が競争相手となっている。
・新規参入企業について：デジタルマーケティング事業には新規参入企業が増加しており、特にスタートアップ企業が革新的なサービスを提供している。エンターテインメント事業でも新興企業が新しいゲームを投入しており、競争が激化している。
・代替品について：デジタルマーケティング事業では、SNS広告やインフルエンサーを活用したマーケティング手法が代替品として台頭している。エンターテインメント事業では、他のエンターテインメント形式（映画、音楽など）が代替品となり得る。

2. 当期業績の内容

2025年7月期第1四半期の売上高は5,677百万円で、前年同四半期比5.0％減少した。EBITDAは308百万円、営業利益は227百万円、経常利益は232百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は129百万円で、前年同四半期の赤字から黒字に転じた。デジタルマーケティング事業の一部サービスにおいて外部環境の変化が影響し減収となったが、エンターテインメント事業の利益が改善したことが要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年7月期の通期業績予想は、売上高25,000百万円、EBITDA1,250百万円、営業利益1,000百万円、経常利益1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益560百万円を見込んでいる。リスク要因としては、競合の激化や市場環境の変化が挙げられる。特に、デジタルマーケティング事業における広告出稿の減少が懸念される。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年7月期の予想配当は前期と同様に22.00円であり、変更はない。株主還元の方針は維持されているが、業績の変動に応じて見直される可能性がある。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。