クレディセゾンの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「ペイメント事業」「ファイナンス事業」「リース事業」「不動産関連事業」「グローバル事業」「エンタテインメント事業」の6つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は緩やかな回復を見せているが、物価上昇や海外景気の下振れリスクが影響を及ぼす可能性がある。特に、ペイメント事業では、顧客のニーズが多様化しており、競争が激化している。
・競争における供給の状況：新たな金融サービスの創出が進んでおり、特にデジタル技術を活用したサービスが増加している。企業間競争が激化し、差別化が求められる状況である。
・既存競合他社について：競合他社もデジタル化を進めており、特に大手金融機関やフィンテック企業が市場に参入している。これにより、価格競争やサービスの質が重要な要素となっている。
・新規参入企業について：新たなフィンテック企業が増加しており、特に若年層をターゲットにしたサービスが多く見られる。これにより、既存企業は新たな競争環境に直面している。
・代替品について：クレジットカードやデビットカードの代替として、QRコード決済や電子マネーが普及しており、これらのサービスが競争を激化させている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、純収益196,326百万円（前年同期比12.1％増）、事業利益40,005百万円（前年同期比0.5％増）、親会社の所有者に帰属する中間利益28,445百万円（前年同期比35.4％減）となった。前年同期に比べて純収益は増加したが、中間利益は大幅に減少した。これは、前年同期に比べて税引前利益が大きく減少したことが影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、純収益416,000百万円（前年比15.0％増）、事業利益80,000百万円（前年比11.2％増）、親会社の所有者に帰属する当期利益55,000百万円（前年比24.6％減）である。業績予想の根拠としては、ペイメント事業やファイナンス事業の成長が挙げられるが、リスク要因としては、海外経済の不透明感や金利上昇の影響が懸念される。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の配当予想は105.00円であり、前期から変更はない。自己株式の取得を行っており、株主還元に注力している。配当額の変更がない理由としては、安定した利益基盤を維持するためと考えられる。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。