やまびこの決算短信<2024年12月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主に小型屋外作業機械、農業用管理機械、一般産業用機械の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：米国経済の堅調な個人消費や欧州の景気回復が影響し、特に北米市場での小型屋外作業機械の需要が増加している。国内市場でも農業従事者の購買意欲が回復し、草刈り機などの需要が高まっている。
・競争における供給の状況：供給側では、円安が影響し、海外市場での競争力が向上している。新製品の投入やプロモーション活動が効果を上げており、供給体制も整備されている。
・既存競合他社について：競合他社も同様に新製品の投入やプロモーションを行っており、競争が激化している。特に北米市場では、他社もテレビ広告などを活用しており、シェア争いが続いている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は見られないが、技術革新や新しいビジネスモデルを持つ企業が市場に参入する可能性があるため、注意が必要である。
・代替品について：代替品としては、電動工具や他の農業機械が考えられる。特に環境意識の高まりから、電動製品の需要が増加しているため、競争が影響を及ぼす可能性がある。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の連結業績は、売上高127,151百万円（前年同期比7.9％増）、営業利益17,238百万円（30.1％増）、経常利益17,017百万円（23.3％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益13,430百万円（48.4％増）となった。前年同期は売上高117,821百万円、営業利益13,253百万円、経常利益13,796百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益9,051百万円であり、全体的に業績が改善している。業績予想との乖離は、売上高が2,000百万円、営業利益が1,000百万円、経常利益が1,500百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が1,000百万円の上振れとなった。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の通期連結業績予想は、売上高162,000百万円（前年同期比7.0％増）、営業利益18,500百万円（30.0％増）、経常利益18,500百万円（31.5％増）、親会社株主に帰属する当期純利益14,000百万円（53.9％増）と見込まれている。為替レートの見直しが影響しており、リスク要因としては、米国や欧州の経済動向、為替変動、競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の予想配当額は80.00円であり、前期からの増配が見込まれている。これは、業績の改善に伴い、株主還元を強化するための措置である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であれば、株価の反応は「横ばい」となるが、業績の改善が続くことから上昇が期待される。