大阪油化工業の銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、大阪油化工業株式会社であり、主に受託蒸留事業とプラント事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：半導体・電子材料向けの需要は好転しているが、本格回復には至っていない。特に、受託蒸留事業では主要顧客との取引縮小が影響している。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料やエネルギーコストの高止まりが続いており、企業の利益を圧迫している。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、特に半導体関連の需要回復を待っている状況である。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、業界全体の成長が期待される中で、新たな競争が生まれる可能性がある。
・代替品について：代替品の影響は限定的だが、技術革新により新たな製品が市場に登場する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の連結業績は、売上高987百万円（前期比20.1％減）、営業利益18百万円（前期比83.8％減）、経常利益19百万円（前期比82.5％減）、親会社株主に帰属する当期純利益は62百万円であった。前期は親会社株主に帰属する当期純損失が8,671百万円であったため、改善が見られた。減収の主な要因は、受託蒸留事業における主要顧客との取引縮小である。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の業績予想は、売上高1,050百万円（前期比6.4％増）、営業利益70百万円（273.5％増）、経常利益70百万円（261.0％増）、親会社株主に帰属する当期純利益50百万円となる見込みである。受託蒸留事業の売上高は850百万円、プラント事業は200百万円を見込んでいる。リスク要因としては、海外経済の不透明感や原材料コストの高止まりが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は、2024年9月期においても期末配当35円を維持する見込みであり、配当性向は58,021.9％となる。前期からの変更はないが、利益剰余金の減少が影響している。次期も同様の配当を維持する方針である。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。