レアジョブの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、リスキリング事業と子ども・子育て支援事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内経済は緩やかな回復傾向にあるが、物価高や生活費の高騰が消費者に影響を与えている。特に教育や教養娯楽への支出が減少しており、英語学習への投資が優先されにくい状況が続いている。
・競争における供給の状況：英語学習市場は競争が激化しており、特にAIを活用した学習ツールが増加している。これにより、従来の英会話サービスの需要が減少する可能性がある。
・既存競合他社について：競合他社は、オンライン英会話サービスやAIを活用した学習プラットフォームを提供しており、価格競争が進んでいる。特に大手企業が市場に参入しているため、シェアの獲得が難しくなっている。
・新規参入企業について：新規参入企業は、低価格でのサービス提供や独自の学習メソッドを打ち出しており、競争がさらに激化する可能性がある。特に、AI技術を駆使した新しいサービスが注目を集めている。
・代替品について：AI翻訳ツールや自動翻訳アプリの普及により、英語学習の必要性が減少する可能性がある。これにより、従来の英会話サービスの需要が影響を受けることが懸念される。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高4,812百万円で前年同期比4.3%の減少、EBITDAは379百万円で36.5%の減少、営業利益は221百万円で39.3%の減少、経常利益は206百万円で41.7%の減少、親会社株主に帰属する中間純利益は128百万円で66.0%の減少となった。前期と比較して大幅な減益が見られ、業績予想との乖離も大きい。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の連結業績予想は、売上高10,200百万円、EBITDA515百万円、営業利益200百万円、経常利益185百万円、親会社株主に帰属する当期純利益70百万円とされている。リスク要因としては、物価高や消費者の支出抑制、競争の激化が挙げられる。特に、AI技術の進化による競争環境の変化が業績に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において配当金は0円であり、年間配当金は5.00円の予想となっている。前期からの変更理由は、業績の減少に伴う配当政策の見直しと考えられる。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。