北越コーポレーションの銘柄分析

1. 環境分析

北越コーポレーション株式会社は、主に紙パルプ事業、パッケージング・紙加工事業、その他の事業（木材事業、建設業、運送・倉庫業、古紙卸業）を展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外での紙製品需要は安定しているが、特に環境意識の高まりによりリサイクル製品やエコ製品の需要が増加している。
・競争における供給の状況：原材料の供給は安定しているが、海外市場におけるパルプの販売価格の下落が影響を及ぼしている。
・既存競合他社について：国内外の競合他社は多く、特に海外の大手企業が価格競争を激化させている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、環境に配慮した製品を提供するスタートアップが増加している。
・代替品について：プラスチックや他の包装材料の代替品が増えており、特に食品業界での影響が顕著である。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高149,358百万円（前年同中間期比0.5％減）、営業利益9,004百万円（前年同中間期比25.5％減）、経常利益9,040百万円（前年同中間期比34.4％減）、親会社株主に帰属する中間純利益6,281百万円（前年同中間期比33.2％減）であった。主な原因は、海外子会社におけるパルプの販売価格の下落である。前期と比較して、業績は大幅に悪化している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高310,000百万円（前期比4.4％増）、営業利益20,000百万円（前期比31.0％増）、経常利益21,000百万円（前期比18.3％増）、親会社株主に帰属する当期純利益16,000百万円（前期比90.8％増）とされている。根拠としては、海外市場におけるパルプ販売価格の回復や投資有価証券売却益の見込みが挙げられる。リスク要因としては、原材料価格の変動や為替リスクが考えられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期において、配当額が11.00円に設定されている。前期の配当額は9.00円であり、増配となる。理由としては、業績回復の見込みと株主還元の強化が挙げられる。

5. 株価予想

上記を考慮し、向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想される。業績が改善し、配当の増加が株主に好感される可能性が高いためである。