ＤＮホールディングスの決算短信<2025年６月期第１四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、総合建設コンサルタント事業を主なビジネスとしている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内の公共事業は堅調に推移しており、国土強靱化政策の影響で安定した需要が見込まれる。特に、老朽化したインフラの維持・改修や自然災害への対応が求められている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のサービスを提供しているが、技術力や経験に差があるため、当社の優位性が発揮される場面が多い。
・既存競合他社について：大手の建設コンサルタント企業が存在し、価格競争が激化しているが、専門性やサービスの質で差別化を図ることが可能。
・新規参入企業について：新規参入は少ないが、IT技術を活用した新興企業が市場に参入する可能性がある。これに対して、当社はDX推進に力を入れている。
・代替品について：代替品としては、内製化や自社での技術開発が考えられるが、専門的な知識や経験が必要なため、当社のサービスが依然として重要視される。

2. 当期業績の内容

2025年6月期第1四半期の売上高は74億5千5百万円で、前年同期比25.5%増加した。営業利益は112百万円の損失、経常利益も同様に112百万円の損失となった。前年同期は営業損失501百万円、経常損失493百万円であったため、損失幅は縮小している。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年6月期の通期業績予想は、売上高36億5千万円、営業利益2億4千5百万円、経常利益2億5千万円、親会社株主に帰属する当期純利益1億7千4百万円である。リスク要因としては、海外景気の下振れや物価上昇、金融市場の変動が挙げられるが、国内の公共事業環境は堅調であるため、一定の成長が見込まれる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年6月期の予想配当は70円であり、前期からの増配が見込まれている。これは、業績回復に伴う株主還元の一環である。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。