ＢＴＭの銘柄分析

1. 環境分析

株式会社BTMは、デジタルトランスフォーメーション（DX）推進事業を主なビジネスセグメントとしている。日本の労働人口の減少に伴い、企業の生産性向上を目的としたDXの必要性が高まっている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内市場において、DX関連の需要は急速に拡大しており、2023年度の市場規模は4兆197億円から2030年度には8兆350億円に達すると予測されている。企業は生産性向上のためにDXを積極的に導入している。
・競争における供給の状況：多くの企業がDX推進に取り組んでいるため、競争が激化している。特に、ITエンジニアの確保が重要な課題となっている。
・既存競合他社について：競合他社も同様にDX推進事業に注力しており、特に大手IT企業が市場シェアを拡大している。
・新規参入企業について：新規参入企業も増加しており、特にスタートアップ企業が革新的なサービスを提供している。これにより競争がさらに激化している。
・代替品について：代替品としては、従来の業務プロセスや手法が挙げられるが、効率性や生産性の観点からDXの導入が進んでいるため、代替品の影響は限定的である。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高2,486百万円（前年同中間期比28.8％増）、営業利益63百万円（前年同中間期比4.0％増）、経常利益61百万円（前年同中間期比0.5％増）、中間純利益40百万円（前年同中間期比5.7％減）であった。売上高は前年同期比で大きく伸びたが、中間純利益は減少した。これは、法人税や住民税の増加が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高4,629百万円（前年比11.4％増）、営業利益75百万円（前年比50.9％減）、経常利益70百万円（前年比53.4％減）、当期純利益48百万円（前年比55.9％減）である。業績予想は変更されていないが、リスク要因としては、ロシア・ウクライナ情勢の影響や円安による物価高騰が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末においても配当は行われていない。前期からの変更はなく、今後も配当の予定はない。株主還元に関しては、自己株式の取得が行われており、利益剰余金の増加が見られる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。