大石産業の銘柄分析

1. 環境分析

大石産業株式会社は、青果物向け段ボール製品、パルプモウルド製品、国内合成樹脂向け重包装袋製品、海外重包装袋、事務機器用パルプモウルドトレー、キャストフィルムなどを扱う企業である。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外での個人消費の回復が見られる中、青果物や事務機器向けの需要が増加している。ただし、物価上昇の影響で消費者の購買意欲には慎重さが見られる。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料費の上昇が影響しており、特にパルプや樹脂の価格が高騰している。これにより、製品価格の見直しが求められている。
・既存競合他社について：競合他社は、同様の製品を提供しており、価格競争が激化している。特に、海外からの輸入品が価格面での圧力をかけている。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、環境に配慮した製品を提供する企業が増えており、差別化が求められている。
・代替品について：代替品としては、プラスチック製品や再利用可能な包装材が挙げられ、特に環境意識の高まりから需要が増加している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の売上高は114億40百万円で前年同期比5.8％増加したが、営業利益は386百万円で31.8％減少した。経常利益は469百万円で34.6％減少し、親会社株主に帰属する中間純利益は444百万円で27.0％減少した。減益の主な要因は、人件費や減価償却費の増加、為替差損である。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高234億50百万円、営業利益117億0百万円、経常利益140億0百万円、親会社株主に帰属する当期純利益102億5百万円を見込んでいる。リスク要因としては、原材料費の高騰、為替変動、国内外の経済情勢の不透明さが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末において1株当たり32円00銭を予定している。前期からの変更はなく、株主還元の方針は維持されている。次期の配当予想は、期末において16円00銭を見込んでいる。

5. 株価予想

上記を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。