リンクアンドモチベーションの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「モチベーションエンジニアリング」を基盤としたコンサル・クラウド事業、IR支援事業、個人開発事業、マッチング事業を展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本経済の緩やかな回復に伴い、企業の人的資本経営推進のニーズが高まっている。特に、従業員エンゲージメントの向上や人材確保・育成のニーズが顕著である。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のサービスを提供しているが、当社の「モチベーションクラウドシリーズ」は市場でのシェアを拡大しており、競争優位性を保っている。
・既存競合他社について：国内の人材関連企業やHRTech企業が競合として存在し、特に大手企業が注力している分野である。
・新規参入企業について：HRTech市場は成長が期待されており、新規参入企業も増加しているが、当社の確立されたブランドと技術力が競争優位を維持する要因となっている。
・代替品について：従来の人材育成やコンサルティングサービスが代替品として存在するが、当社の提供するクラウドサービスは利便性が高く、顧客の支持を得ている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の売上収益は27,430百万円で前年同期比9.5%増、営業利益は4,030百万円で21.3%増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は2,493百万円で36.3%増となった。コンサル・クラウド事業やALT配置事業の成長が業績を押し上げた。前期と比較して、業績は順調に進捗しており、業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の通期業績予想は、売上収益36,900百万円、営業利益5,330百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益3,600百万円を見込んでいる。人的資本経営のニーズが高まる中、コンサル・クラウド事業の成長が期待されるが、円安による物価上昇や国際情勢の不安定さがリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当について、2024年12月期の配当予想は12.20円であり、前期からの増配が見込まれている。配当額の変更理由は、業績の向上に伴う株主還元の強化である。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。