セキュアの決算短信<2024年12月期第３四半期決算短信〔日本基準〕(連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はセキュリティソリューション事業を展開しており、主に「SECURE AC（入退室管理システム）」や「SECURE VS（監視カメラシステム）」などの製品を提供している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本国内では「安心・安全」に対する需要が根強く、特にインバウンド需要の高まりが影響している。企業や施設のセキュリティ強化が求められており、安定した市場が期待される。
・競争における供給の状況：競合他社の増加や海外企業の低価格攻勢が見られ、供給側の競争は激化している。特に中長期的には人口減少や建物供給数の減少が影響を及ぼす可能性がある。
・既存競合他社について：国内外のセキュリティ関連企業が競争しており、特に価格競争が厳しい。新規参入企業も増加しており、競争環境は厳しい。
・新規参入企業について：新たな技術を持つ企業が参入しており、特にAI技術を活用したセキュリティソリューションが注目されている。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：セキュリティ関連の代替品としては、DIYセキュリティシステムやスマートホーム技術が挙げられる。これらはコスト面での優位性を持つため、一定の需要を喚起している。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の業績は、売上高4,722百万円（前年同期比24.4％増）、営業利益289百万円（44.0％増）、経常利益279百万円（43.3％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益213百万円（31.2％増）となった。前年同期と比較して、特に大型案件の受注が好調であったことが業績を押し上げた。前期との差異としては、前年は業績が低迷していたため、増加率が高くなっている。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の業績予想は、売上高6,250百万円（20.4％増）、営業利益300百万円（59.6％増）、経常利益280百万円（59.6％増）、親会社株主に帰属する当期純利益230百万円（36.3％増）とされている。業績成長の根拠としては、AI技術の活用や新規子会社のシナジー効果が期待されている。ただし、リスク要因としては、競争の激化や経済環境の不透明感が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の配当予想は0.00円であり、前期から変更はない。配当を行わない理由としては、成長投資を優先する方針があるためと考えられる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。