イワキの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はケミカルポンプ事業を主なビジネスとしており、主力製品にはマグネットポンプや定量ポンプが含まれる。市場別では、半導体・液晶、医療機器、水処理、新エネルギーの4つのセグメントが存在する。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：日本経済は緩やかな回復基調にあるが、半導体・液晶市場は低迷しており、医療機器市場は堅調に推移している。特に、米国の医療機器市場は好調で、為替の影響も受けている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様の製品を提供しており、特に医療機器市場では競争が激化している。供給側のコスト上昇が利益率に影響を与える可能性がある。
・既存競合他社について：国内外の競合が存在し、特に海外の企業が価格競争を仕掛けている。競合他社は技術革新やコスト削減に注力しており、当社もそれに対抗する必要がある。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、技術革新を背景にしたスタートアップ企業が市場に参入する可能性がある。特に、環境に配慮した製品の需要が高まっているため、これに対応する新規企業が増えるかもしれない。
・代替品について：代替品としては、他のポンプ技術や新素材を用いた製品が考えられる。特に、環境規制の強化により、より効率的で環境に優しい製品が求められている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高22,540百万円（前年同期比0.5％増）、営業利益2,771百万円（前年同期比1.2％減）、経常利益3,102百万円（前年同期比5.1％減）、親会社株主に帰属する中間純利益2,173百万円（前年同期比0.7％減）となった。前年同期に比べて売上は微増したが、営業利益と経常利益は減少した。特に、半導体・液晶市場の低迷が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高47,575百万円（前年比6.8％増）、営業利益5,367百万円（前年比△1.8％減）、経常利益5,821百万円（前年比△6.4％減）、親会社株主に帰属する当期純利益4,193百万円（前年比△6.0％減）とされている。リスク要因としては、海外経済の不透明感や原材料費の上昇が挙げられる。特に、中国経済の動向が影響を与える可能性が高い。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期の配当額は25.00円であり、前年同期の21.00円から増加している。次期の配当予想は33.00円であり、株主還元の姿勢を示している。配当の増加は、利益剰余金の増加に基づいている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。