ＢＣＣの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業はIT営業アウトソーシング事業とヘルスケアビジネス事業の2つのセグメントを持つ。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：IT業界では情報セキュリティ強化やペーパーレス化に伴う業務改善の需要が高まっており、特に大手IT企業からの人材派遣の需要が旺盛である。介護業界でも慢性的な人手不足が続いており、DX（デジタルトランスフォーメーション）への需要が高い。
・競争における供給の状況：IT業界では多くの企業が人材派遣サービスを提供しており、競争が激化している。ヘルスケア分野でも新規参入企業が増えており、競争が厳しい。
・既存競合他社について：大手IT企業や専門の人材派遣会社が存在し、特にIT営業アウトソーシング事業では競争が激しい。ヘルスケアビジネス事業でも、介護関連の企業が多く、競争が続いている。
・新規参入企業について：IT業界やヘルスケア分野では新規参入企業が増加しており、特にDX関連のサービスを提供する企業が目立つ。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：IT業界では自社での人材育成やAIを活用した自動化が進んでおり、これが人材派遣サービスの代替品となる可能性がある。ヘルスケア分野でも、介護ロボットやAIによる支援が代替品として注目されている。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の売上高は1,385百万円で、前期比8.2％増加したが、営業利益は△17百万円、経常利益は5百万円、当期純利益は△5百万円となり、増収減益の結果となった。主な要因は人材への投資と特別損失の計上による販売費及び一般管理費の増加である。前期の営業利益は67百万円であったため、業績予想との乖離が見られる。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の売上高は1,533百万円を見込んでおり、成長率は10.7％と予想されている。しかし、営業損失は△64百万円、経常損失は△43百万円、当期純損失は△30百万円と、依然として厳しい状況が続く見込みである。リスク要因としては、世界的な金融引締めや円安、資源・エネルギー価格の上昇が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は2024年9月期も行われず、配当性向は0％である。株主還元に関しては、業績改善が見込まれるまで配当を行わない方針である。次期も同様の方針が続く見込みである。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。