オリジンの決算短信<2025年３月期 第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

株式会社オリジンは、エレクトロニクス事業、メカトロニクス事業、ケミトロニクス事業、コンポーネント事業、その他（半導体デバイス事業）の5つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外の景気回復が見られる中、特にエレクトロニクス事業においては半導体製造装置用電源の需要が安定しているが、メカトロニクス事業は中国市場の減速に影響を受けている。
・競争における供給の状況：供給側では、原材料価格の高止まりが続いており、特にエネルギー関連のコストが企業の利益を圧迫している。
・既存競合他社について：競合他社は、技術革新やコスト競争力を強化しており、特にエレクトロニクス分野では新技術の導入が進んでいる。
・新規参入企業について：新規参入企業は、特にスタートアップ企業が多く、革新的な技術を持ち込むことで市場シェアを狙っている。
・代替品について：代替品の脅威は高まっており、特に新しい技術や製品が市場に登場することで、既存製品の需要が減少する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の売上高は140億3千8百万円で前年同期比1.7％増加した。営業利益は69百万円で前年同期の営業損失から回復した。経常利益は207百万円で前年同期の経常損失から改善したが、親会社株主に帰属する中間純損失は77百万円となった。前期との比較では、売上高は増加したものの、利益面では為替差損が影響し、完全な回復には至っていない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高30,000百万円、営業利益350百万円、経常利益700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益200百万円とされている。リスク要因としては、地政学リスクや為替相場の不安定さ、原材料価格の高止まりが挙げられる。これらの要因が業績に与える影響は大きく、特に海外市場の動向が重要である。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において20.00円の配当が予定されている。前期からの増配となる理由は、業績の改善が見込まれるためである。株主還元の方針としては、安定した配当の維持が重視されている。

5. 株価予想

上記の業績予想や市場環境を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。