コージンバイオの銘柄分析

1. 環境分析

コージンバイオ株式会社は、組織培養事業、微生物事業、細胞加工事業の3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：新型コロナウイルス感染症の影響で、感染症対策関連製品の需要が急増している。また、アジア圏、特に中国における細胞培養用培地の需要も旺盛で、再生医療の研究開発が進んでいる。
・競争における供給の状況：国内外の競合他社が存在し、特に海外からの輸入品が価格競争を引き起こしている。円安の影響で輸入品の価格が上昇しているが、当社は価格を据え置くことで市場シェアを拡大している。
・既存競合他社について：国内外の企業が競争しており、特に細胞培養用培地や微生物関連製品においては、価格や品質での競争が激化している。
・新規参入企業について：再生医療や感染症対策の分野は注目されており、新規参入企業が増加する可能性がある。特に技術革新が進む中で、新しいビジネスモデルを持つ企業が市場に参入することが予想される。
・代替品について：代替品としては、他の医療機器や治療法が考えられる。特に、細胞治療においては、他の治療法が競争相手となる可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高2,507百万円、営業利益379百万円、経常利益416百万円、親会社株主に帰属する中間純利益277百万円であった。前年同期の数値は記載されていないが、売上高は新型コロナウイルス感染症の影響で関連製品の販売が大きく伸びたことが要因である。販売費及び一般管理費は基幹システム変更に伴う支払手数料の増加により増加したが、利益は概ね計画通りであった。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高4,852百万円、営業利益857百万円、経常利益876百万円、親会社株主に帰属する当期純利益629百万円である。成長率は前年同期比で売上高1.7%、営業利益43.7%、経常利益37.9%、当期純利益63.5%の増加が見込まれている。リスク要因としては、海外経済の不確実性や資源価格の変動が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において配当金は0.00円であり、通期では14.00円の予想が立てられている。前期からの変更はないが、今後の業績に応じて配当額が見直される可能性がある。

5. 株価予想

上記を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。