ポートの銘柄分析

1. 環境分析

ポート株式会社は、主に新卒採用支援事業とエネルギー業界向けの成約支援事業を展開している。新卒採用支援市場は、企業の採用意欲の回復により拡大しており、2024年度の市場規模は1,460億円に達する見込み。エネルギー業界では、電力・ガス事業者の新規顧客獲得需要が改善している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：新卒採用市場は企業の採用意欲の回復により活況を呈しており、特に若手人材の需要が高まっている。エネルギー業界でも新規顧客獲得の需要が増加している。
・競争における供給の状況：新卒採用支援サービスの供給は多様化しており、競合他社も増加している。エネルギー業界では、価格変動リスクをヘッジするための新たなサービスが登場している。
・既存競合他社について：新卒採用支援市場には多くの競合が存在し、特に大手人材紹介会社が強い影響力を持っている。エネルギー業界でも、複数の新電力事業者が競争を繰り広げている。
・新規参入企業について：新卒採用支援市場には新規参入が相次いでおり、特にITを活用したサービスが注目されている。エネルギー業界でも、新規参入企業が増加しているが、規模の経済が求められるため、競争は厳しい。
・代替品について：新卒採用支援においては、企業が自社で採用活動を行うケースが増えており、代替手段としての影響が見られる。エネルギー業界では、再生可能エネルギーの普及が進んでおり、従来の電力供給モデルに対する代替品となり得る。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上収益9,917百万円（前年同期比42.1%増）、営業利益1,567百万円（同24.2%増）、親会社の所有者に帰属する中間利益960百万円（同20.3%増）となった。業績の好調は、新卒採用支援事業とエネルギー事業の成長によるものである。前期との比較では、特に新卒採用支援事業の成約件数が増加したことが寄与している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上収益21,100百万円（前期比35.4%増）、営業利益3,150百万円（同42.1%増）とされている。新卒採用支援市場の拡大とエネルギー事業の成長が予想の根拠である。ただし、円安や物価上昇、国際情勢の不安定さがリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において配当金は0.00円であり、通期予想では2.50円に引き上げられる見込みである。配当額の変更は、業績の改善に伴う株主還元の一環として行われる。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想される。業績が好調であり、次期業績予想も成長が見込まれるため、投資家の期待感が高まると考えられる。