インタースペースの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は「パフォーマンスマーケティング」と「メディア」の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：インターネット広告市場はデジタル化の進展に伴い、動画広告やデジタル販促の需要が高まっている。2023年度のインターネット広告費は前年比7.8％増の3兆3,330億円に達し、今後も堅調な成長が見込まれる。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にデジタル広告市場に注力しており、特に動画広告やSNS広告の分野での競争が激化している。供給側の競争が価格競争を引き起こす可能性がある。
・既存競合他社について：主要な競合には、株式会社電通や博報堂などの大手広告代理店が存在し、彼らは豊富なリソースと広範なネットワークを持っている。特にデジタル広告においては、彼らの影響力が強い。
・新規参入企業について：新規参入企業も増加しており、特にスタートアップ企業が独自の技術やサービスを提供することで市場に挑戦している。これにより、競争がさらに激化する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、従来のテレビ広告や印刷広告が挙げられるが、デジタル広告の成長によりその需要は減少傾向にある。ただし、特定のターゲット層に対しては依然として効果的な手段となる場合もある。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の売上高は7,909百万円で前期比8.6％増加したが、営業利益は555百万円で29.8％減少、経常利益は490百万円で46.0％減少、親会社株主に帰属する当期純利益は59百万円で89.8％減少した。業績の悪化は、国内アフィリエイトの伸び悩みや事業投資の進捗遅延が主な要因である。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の売上高は9,000百万円、営業利益は750百万円、経常利益は750百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は400百万円を見込んでいる。リスク要因としては、物価高や海外経済の減速が挙げられ、これらが消費や広告費に影響を与える可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年9月期の期末配当が30円に設定され、配当性向は316.4％となっている。前期からの増配は、利益剰余金の減少にもかかわらず、株主還元を重視した結果である。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。