日本ファルコムの決算短信<2024年９月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は日本ファルコム株式会社であり、主にゲームソフトの開発・販売を行っている。セグメント情報としては、製品部門とライセンス部門が存在する。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内のゲーム市場は家庭用ゲーム機を中心に堅調に推移しており、特に「イース」や「英雄伝説」シリーズの人気が高い。インディーゲームの台頭もあり、ユーザーの選択肢が増えている。
・競争における供給の状況：多くの企業が新作ゲームを投入しており、競争が激化している。特に大手企業が高品質なコンテンツを提供する中で、ファルコムは独自のIPを活用して差別化を図っている。
・既存競合他社について：スクウェア・エニックスやバンダイナムコなどの大手が存在し、特にRPGジャンルでの競争が厳しい。これらの企業は資金力が強く、マーケティング戦略も多様である。
・新規参入企業について：インディーゲーム開発者の増加により、新たな競合が市場に参入している。これにより、特に低価格でユニークなコンテンツが求められる傾向が強まっている。
・代替品について：スマートフォン向けゲームやPCゲームが代替品として存在し、特にモバイルゲームの人気が高まっている。これにより、従来の家庭用ゲーム機市場に影響を与えている。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の売上高は2,524百万円で前期比2.1％増加したが、営業利益は1,240百万円で同6.7％減少した。経常利益も1,244百万円で同7.5％減少し、当期純利益は852百万円で同6.5％減少した。業績の減少は、主に新作タイトルの販売が期待を下回ったことが要因と考えられる。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の業績予想は、売上高2,500百万円、営業利益1,200百万円、経常利益1,200百万円、当期純利益800百万円を見込んでいる。新作タイトルの発売が下半期に集中するため、特に第4四半期の業績が重要となる。リスク要因としては、競争の激化や市場の変化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年9月期の期末配当は1株当たり10円の普通配当と10円の記念配当を予定している。次期も同様に普通配当10円を予定しており、業績に応じて記念配当を実施する方針である。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。