リボミックの銘柄分析

1. 環境分析

株式会社リボミックは、アプタマーに特化した医薬品の研究開発を行うバイオベンチャーであり、主に「umedaptanib pegol」を中心に臨床開発を進めている。セグメント情報としては、主に抗FGF2アプタマーの開発が挙げられる。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：希少疾患に対する新薬の需要は高まっており、特に軟骨無形成症や滲出型加齢黄斑変性に対する効果的な治療法が求められている。
・競争における供給の状況：既存の治療法は効果が限定的であり、特にACHにおいてはボックスゾゴⓇが承認されているが、毎日の投与が必要であるため、より効果的で投与間隔の長い新薬の供給が期待されている。
・既存競合他社について：BioMarin社のボックスゾゴⓇが主な競合であり、他にも抗VEGF薬が存在するが、これらは瘢痕化抑制効果がないため、リボミックのアプタマーは差別化要因となる可能性がある。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、バイオテクノロジー分野は活発であり、特にアプタマー技術を持つ企業が増加する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、従来の抗VEGF薬や成長ホルモンが存在するが、リボミックのアプタマーは新たな治療選択肢としての位置付けが期待されている。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、事業収益が2百万円、営業利益が△512百万円、経常利益が△479百万円、中間純利益が△479百万円であった。前期と比較して、事業収益は初めての計上であり、営業利益、経常利益、純利益は依然として赤字である。業績予想との乖離は特に見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、事業収益が2百万円、営業利益が△1,436百万円、経常利益が△1,403百万円、当期純利益が△1,404百万円である。リスク要因としては、臨床試験の進捗や新薬の承認が挙げられ、特にumedaptanib pegolの臨床POC獲得が業績に大きく影響する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末においても配当は行われていない。前期からの変更はなく、今後も配当の実施は見込まれていない。株主還元に関しては、自社株買いの計画も示されていない。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。リボミックのアプタマー開発の進捗が株価に影響を与える可能性があるが、現時点では大きな変動は見込まれない。