スプリックスの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は教育サービス業界に属し、主に個別指導の「森塾」、集団指導の「湘南ゼミナール」、大学受験指導の「河合塾マナビス」、オンライン個別指導の「そら塾」などを展開している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：少子化が進行する中で、教育サービスの需要は変化している。特に、個別指導やオンライン教育の需要が高まっており、保護者の教育に対する意識も変化している。
・競争における供給の状況：多くの教育サービス企業が存在し、競争が激化している。特に、IT技術を活用した新しい教育形態が増加しており、企業は差別化を図る必要がある。
・既存競合他社について：大手の教育サービス企業が多く存在し、特に個別指導やオンライン教育に強みを持つ企業が競争相手となっている。
・新規参入企業について：新たな教育サービスを提供するスタートアップ企業が増加しており、特にデジタル教育に特化した企業が注目を集めている。
・代替品について：家庭教師やオンライン学習プラットフォームなど、従来の学習塾以外の選択肢が増えており、消費者の選択肢が広がっている。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の売上高は31,860百万円で前年同期比4.9％増加したが、営業利益は1,093百万円で前年同期比17.0％減少した。経常利益も1,134百万円で14.0％減少し、親会社株主に帰属する当期純利益は500百万円で10.9％減少した。業績の減少は、主に営業費用の増加や競争の激化によるものである。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の連結業績予想は、売上高34,000百万円（前期比6.7％増）、営業利益1,600百万円（46.3％増）、経常利益1,600百万円（41.1％増）、親会社株主に帰属する当期純利益850百万円（70.0％増）を見込んでいる。成長の根拠は、新規教室の開設やオンライン教育の拡充にある。ただし、少子化や競争の激化がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は38円で、配当性向は132.5％である。前期からの変更はないが、今後の業績に応じて配当額の見直しが行われる可能性がある。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。