名村造船所の銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主に新造船、修繕船、鉄構・機械、その他の事業セグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：新造船市場は、円安の影響を受けており、特にハンディ型撒積運搬船の需要が高まっている。国際的な物流の回復に伴い、船舶の需要が増加している。
・競争における供給の状況：供給側では、鋼材価格の高騰が影響しているが、企業は国際調達網を活用し、コスト削減に努めている。
・既存競合他社について：競合他社も新造船事業に注力しており、特に大型船舶の建造において競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、技術革新を背景に新たなプレイヤーが市場に参入する可能性がある。
・代替品について：代替品としては、他の輸送手段（トラックや鉄道など）が考えられるが、海運のコスト競争力は依然として高い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高78,281百万円、営業利益15,087百万円、経常利益14,583百万円、親会社株主に帰属する中間純利益14,286百万円であった。前年同期比で売上高は29.1%増、営業利益は129.7%増、経常利益は61.0%増、親会社株主に帰属する中間純利益は88.2%増となった。前期との比較では、特に新造船事業の成長が顕著であり、円安と船価の改善が寄与した。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高155,000百万円、営業利益24,000百万円、経常利益24,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益22,000百万円である。リスク要因としては、為替変動や鋼材価格の高騰が挙げられるが、受注残高の増加が業績を支える要因となる見込みである。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期第2四半期末において20.00円の配当を予定しており、前期からの増配が見込まれている。増配の理由は、業績の改善とキャッシュフローの増加によるものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が好調であり、次期業績予想も堅調であるため、投資家の期待感が高まると考えられる。