アグロ　カネショウの銘柄分析

1. 環境分析

アグロ カネショウ株式会社は、農薬の製造・販売を主なビジネスとしており、主に害虫防除剤、病害防除剤、土壌消毒剤、除草剤、その他の製品を取り扱っている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外での農業生産の拡大に伴い、農薬の需要は増加傾向にある。特に、世界の人口増加により食糧需要が高まっており、農薬市場も成長が期待される。
・競争における供給の状況：国内では農業生産者の減少と高齢化が進む一方で、大規模生産者や農業法人の増加が見られる。これにより、農薬の供給体制も変化している。
・既存競合他社について：国内の農薬市場には複数の競合他社が存在し、各社が新製品の開発や安全性向上に取り組んでいる。特に、改正農薬取締法により安全性が求められているため、競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、農薬市場の成長が期待されるため、参入の可能性はある。特に、環境に配慮した製品を提供する企業が注目される。
・代替品について：化学農薬の代替として、バイオ農薬や天然由来の資材が注目されている。これにより、従来の農薬市場に影響を与える可能性がある。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の連結業績は、売上高117億5千7百万円、営業利益11億6千9百万円、経常利益11億5千1百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益7億2千3百万円であり、前年同四半期比でそれぞれ6.4％、71.2％、51.7％、71.9％の増加を記録した。前年同期は売上高が減少していたが、今期は主要製品の好調により回復した。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の通期業績予想は、売上高160億5千2百万円、営業利益12億7千7百万円、経常利益12億9千5百万円、親会社株主に帰属する当期純利益6億9千3百万円であり、前年同期比で売上高は2.5％の増加が見込まれている。ただし、営業利益は7.4％の減少が予想されており、コストの上昇が影響している。リスク要因としては、国際情勢の不安定さや資源価格の高騰が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の期末配当予想が無配に修正された。これは、業績の不透明感や資金の再投資を考慮した結果である。前期は32円の配当があったが、今期は配当額が変更されることとなった。

5. 株価予想

上記の業績や市場環境を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。