全保連の決算短信<2025年３月期 第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕(非連結)>銘柄分析

1. 環境分析

全保連株式会社は、主に家賃債務保証事業を展開している企業である。セグメント情報としては、家賃債務保証事業が唯一のセグメントである。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：賃貸住宅市場は2024年4月から9月にかけて新規着工戸数が前年比2.7%増加しており、賃貸住宅に対する新規投資も前年比8.4%増加している。これにより、家賃債務保証サービスの需要は堅調に推移している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様のサービスを提供しており、特に大手企業が市場シェアを拡大している。新規参入企業も増加しており、競争が激化している。
・既存競合他社について：主要な競合には、他の家賃保証会社や金融機関が存在し、価格競争やサービスの差別化が求められている。特に、デジタルサービスの導入が進んでいる。
・新規参入企業について：新たに参入する企業は、テクノロジーを活用したサービスを提供するケースが多く、特にAIやデータ分析を用いたサービスが注目されている。
・代替品について：代替品としては、賃貸契約における保証人制度や、他の金融商品が考えられる。特に、保証人を立てることができる場合、家賃債務保証サービスの需要が減少する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の業績は、売上高が12,731百万円で前年同期比4.6%増加したが、営業利益は1,234百万円で29.5%減少、経常利益は1,218百万円で29.1%減少、中間純利益は837百万円で29.4%減少した。売上は増加したものの、利益が大幅に減少したのは、コストの増加や競争の激化が影響している。前期との比較では、売上は増加したが、利益は大きく乖離している。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の業績予想は、売上高26,021百万円、営業利益2,403百万円、経常利益2,372百万円、当期純利益1,623百万円とされている。これらの予想は、賃貸住宅市場の回復や新サービスの導入による需要増加を背景にしている。ただし、競争の激化やコストの上昇がリスク要因として挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末において配当金は0.00円であり、年間配当金は30.00円の予想が立てられている。前期からの変更はなく、安定した配当政策が維持されている。

5. 株価予想

上記の業績や市場環境を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。