ＩＢＪの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、婚活支援を主なビジネスとし、以下のセグメント情報を持つ。加盟店事業、直営店事業、マッチング事業、ライフデザイン事業。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内の婚活市場は、少子化や婚姻件数の減少により厳しい状況が続いているが、コロナ禍からの回復に伴い、婚活への関心が高まっている。特に、結婚相談所の利用者は増加傾向にある。
・競争における供給の状況：婚活マッチングアプリの普及により、競争が激化している。多くの企業が新たなサービスを提供し、差別化を図っている。
・既存競合他社について：大手の婚活マッチングアプリや結婚相談所が存在し、特にアプリ市場では競争が激しい。各社は独自のマーケティング戦略を展開している。
・新規参入企業について：新たな婚活サービスを提供する企業が増加しており、特にデジタルプラットフォームを活用したサービスが注目されている。
・代替品について：婚活以外の出会いの場として、SNSやイベント参加が増えており、これらが代替品としての役割を果たしている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の連結業績は、売上高13,091百万円（前年同期比3.4％減）、営業利益1,989百万円（同14.3％増）、経常利益1,979百万円（同9.4％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益1,316百万円（同4.4％減）であった。売上高の減少は、婚姻件数の減少や競争激化による影響が考えられるが、営業利益は増加しており、コスト管理が功を奏したと推測される。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の連結業績予想は、売上高18,200百万円（対前期増減率3.1％）、営業利益2,323百万円（同4.2％）、経常利益2,303百万円（同0.5％）、親会社株主に帰属する当期純利益1,529百万円（同6.2％減）である。業績予想の根拠としては、加盟店事業の成長や直営店事業の入会数増加が挙げられるが、少子化や婚姻件数の減少がリスク要因として存在する。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の予想配当金が8.00円に設定されており、前期からの増配が見込まれている。増配の理由は、業績の回復と株主還元の強化を目的としている。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。