エノモトの銘柄分析

1. 環境分析

株式会社エノモトは、主にパワー半導体用リードフレーム、オプト用リードフレーム、コネクタ用部品、その他の電子部品を製造・販売している。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：国内外の景気回復が緩やかであり、特に中国の景気低迷が影響している。自動車向けの需要は堅調だが、EV市場の低迷が影響を及ぼしている。
・競争における供給の状況：供給側では、在庫調整が続いており、特に民生用機器や産業用機器向けの需要回復は遅れている。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、特にパワー半導体市場では競争が激化している。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、技術革新が進む中で新たな競争相手が出現する可能性がある。
・代替品について：代替品の影響は限定的だが、技術の進化により新たな製品が市場に登場する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の売上高は134億1千9百万円で、前年同期比3.1％増加した。営業利益は3億5千8百万円で161.1％の大幅増、経常利益は3億6千4百万円で91.6％増、親会社株主に帰属する中間純利益は2億7千万円で208.7％増加した。前期との比較では、特に営業利益の増加が顕著であり、業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高25,500百万円、営業利益600百万円、経常利益600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益450百万円とされている。リスク要因としては、海外市場の不透明感や、特に中国市場の影響が挙げられる。需要回復が遅れる場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の第2四半期末においても35.00円の配当が維持されている。次期の配当予想は36.00円に引き上げられる見込みであり、これは業績の改善を反映したものである。

5. 株価予想

上記の業績や市場環境を考慮すると、向こう3ヶ月以内の株価は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率も当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。