エプコの銘柄分析

1. 環境分析

株式会社エプコは、再エネサービス、メンテナンスサービス、設計サービスの3つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：住宅産業の新設住宅着工戸数が前年同月比で減少しており、需要は厳しい状況にある。特に、再生可能エネルギー関連のサービスに対する需要は高まっているが、全体的な市場環境は不透明である。
・競争における供給の状況：競合他社も再生可能エネルギーサービスに注力しており、供給過剰の懸念がある。特に、太陽光発電や蓄電池の設置工事においては、多くの企業が参入している。
・既存競合他社について：TEPCOホームテックなどの大手企業が存在し、特にエネルギー関連のメンテナンスサービスにおいて競争が激化している。
・新規参入企業について：再生可能エネルギー市場には新規参入企業が増加しており、特にスタートアップ企業が新しい技術やサービスを提供している。
・代替品について：従来のエネルギー源に代わる再生可能エネルギーの選択肢が増えており、特に電気自動車の普及に伴い、充電インフラの需要が高まっている。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の売上高は4,190百万円で前年同期比12.9％増加した。営業利益は266百万円で91.7％の増加を記録したが、経常利益は184百万円で前年同期比14.0％減少した。親会社株主に帰属する四半期純利益は84百万円で70.3％の減少となった。これは、持分法による投資損失が影響したためである。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の業績予想は、売上高5,660百万円、営業利益273百万円、経常利益411百万円、親会社株主に帰属する当期純利益485百万円を見込んでいる。成長率は当期実績と同水準であるが、リスク要因としては、資源価格の高騰や新設住宅着工戸数の減少が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当は2024年12月期において、前期と同様に18.00円を予定している。配当額の変更はないが、業績の不透明感から株主還元に対する慎重な姿勢が見られる。

5. 株価予想

業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は「横ばい」と予想される。