フォーラムエンジニアリングの銘柄分析

1. 環境分析

株式会社フォーラムエンジニアリングは、エンジニア派遣・紹介事業を主なビジネスセグメントとしている。以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：エンジニア人材マーケットは慢性的な人材不足が続いており、特に製造業におけるエンジニア派遣サービスへの需要が高まっている。コロナ以前の需要水準を回復しており、派遣エンジニアの採用数も計画を上回る結果となっている。
・競争における供給の状況：エンジニア派遣市場では、供給が需要に追いついていない状況が続いている。企業はエンジニアの確保に苦労しており、派遣エンジニアの稼働平均単価も上昇している。
・既存競合他社について：競合他社も同様にエンジニア派遣サービスを提供しているが、フォーラムエンジニアリングは独自のマッチングシステム「コグナビ」を活用し、差別化を図っている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、エンジニア人材市場の成長に伴い、新たな競合が出現する可能性がある。
・代替品について：エンジニア派遣の代替として、企業内での人材育成や外部の教育機関との提携による人材確保が考えられるが、即戦力となるエンジニアの需要は依然として高い。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の連結業績は、売上高16,955百万円（前年同期比10.8％増）、営業利益2,028百万円（同58.9％増）、経常利益2,065百万円（同61.9％増）、親会社株主に帰属する中間純利益1,378百万円（同61.1％増）となった。前年同期と比較して全ての指標が大幅に改善しており、特に営業利益の増加が顕著である。業績予想との乖離は特に記載されていない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高34,600百万円（前年比10.6％増）、営業利益4,000百万円（同32.0％増）、経常利益4,070百万円（同34.9％増）、親会社株主に帰属する当期純利益2,725百万円（同33.6％増）とされている。業績予想の修正が行われており、成長が見込まれるが、リスク要因としては人材不足の継続や市場競争の激化が挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2025年3月期の中間配当が21.00円に設定されており、通期では50.00円を予想している。前期からの増配が見込まれており、安定した株主還元を目指している。増配の理由は、業績の向上と企業価値の向上を意識した経営方針に基づくものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であれば、株価の反応は「横ばい」となるが、業績の改善が続いているため、上昇が期待される。