ＱＤレーザの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、レーザデバイス事業と視覚情報デバイス事業の2つのセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：世界経済の不透明感が続く中、特に半導体関連の需要は堅調であるが、視覚情報デバイス事業は販売減少が見られる。特に、網膜投影型ビューファインダの需要が低迷している。
・競争における供給の状況：競合他社も同様の技術を持ち、特に半導体検査用のレーザデバイスにおいては競争が激化している。供給過剰の懸念もある。
・既存競合他社について：国内外の競合が多く、特に大手企業が市場シェアを拡大している。技術革新が求められる中、競争力を維持するための投資が必要。
・新規参入企業について：新規参入企業が増加しており、特にスタートアップ企業が新技術を持ち込むことで市場に影響を与えている。
・代替品について：視覚情報デバイスに関しては、他の視覚補助機器や技術が代替品として存在し、競争が激化している。

2. 当期業績の内容

2025年3月期第2四半期の売上高は559百万円で、前年同期比12.4％減少した。営業損失は295百万円、経常損失は302百万円、中間純損失は303百万円となった。前年同期と比較して、視覚情報デバイス事業の販売減少が影響している。業績予想との乖離は見られない。

3. 次期業績予想の内容

2025年3月期の通期業績予想は、売上高1,155百万円、営業損失605百万円、経常損失592百万円、当期純損失596百万円とされている。リスク要因としては、地政学リスクや円安、物価高騰が挙げられ、特に視覚情報デバイス事業の回復が見込まれない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当は行われておらず、2025年3月期の配当予想も0円である。これは、業績の悪化に伴い、株主還元を行う余裕がないためである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「下落」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であるが、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準でないため、株価の反応は下落する可能性が高い。