ＦＯＯＤ　＆　ＬＩＦＥ　ＣＯＭＰＡＮＩＥＳの銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、主にスシローを中心とした外食事業を展開している。セグメント情報としては、国内スシロー事業、海外スシロー事業、京樽事業、その他のブランドが含まれる。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：外食業界はインバウンド需要の増加や円安の影響で回復傾向にあるが、物価上昇や人手不足が影響している。特に、スシローは低価格での提供を強化し、顧客のニーズに応えている。
・競争における供給の状況：原材料価格の高騰が続いており、供給側のコスト圧力が強い。企業は効率的な運営やコスト管理を求められている。
・既存競合他社について：競合他社も同様に価格競争を強化しており、特に回転寿司業界では新たなサービスやメニューの導入が進んでいる。
・新規参入企業について：新規参入企業は少ないが、既存の飲食業界からの新たな業態が出現する可能性がある。特に、テイクアウト専門店の増加が見られる。
・代替品について：家庭での食事や他の外食業態（ファストフードなど）が代替品として競争している。特に、健康志向の高まりにより、ヘルシーな選択肢が求められている。

2. 当期業績の内容

2024年9月期の連結業績は、売上収益361,129百万円（前期比19.7％増）、営業利益23,384百万円（112.6％増）、親会社の所有者に帰属する当期利益14,633百万円（81.9％増）であり、全ての指標で過去最高を更新した。業績向上の要因は、スシローのキャンペーンや新規出店による顧客数の増加、及びコスト管理の改善が挙げられる。前期との乖離は、特に営業利益の増加が顕著である。

3. 次期業績予想の内容

2025年9月期の業績予想は、売上収益408,000百万円（前期比13.0％増）、営業利益26,000百万円（11.2％増）を見込んでいる。成長の根拠は、国内外での新規出店やデジタル化の推進、顧客ニーズに応じたメニュー開発が挙げられる。リスク要因としては、原材料価格の変動や人手不足、経済情勢の不透明感が影響する可能性がある。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年9月期の期末配当金を27.50円に増額し、記念配当として2.50円を加える。前期の配当金22.50円からの増額は、業績向上に伴う株主還元の強化を目的としている。次期の配当は、業績予想の達成を前提に27.50円を予定している。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「上昇」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であれば、株価の反応は「横ばい」となるが、業績の成長が期待されるため、上昇が見込まれる。