中道リースの決算短信<2024年12月期　第３四半期決算短信〔日本基準〕（非連結）>銘柄分析

1. 環境分析

中道リース株式会社は、リース・割賦・営業貸付、不動産賃貸、その他のセグメントで構成されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：リース市場は堅調に推移しており、特に割賦販売事業が前年同期比132.7%の成長を見せている。企業の設備投資意欲が高まっていることが需要を支えている。
・競争における供給の状況：競合他社も同様にリース商品を提供しており、価格競争が激化している。特に新規受注高が前年同期比で減少していることから、供給過剰の懸念がある。
・既存競合他社について：主要な競合には大手リース会社が存在し、彼らは広範なネットワークと資本力を持っている。中道リースは特定のニッチ市場に強みを持つが、競争は依然として厳しい。
・新規参入企業について：新規参入者は少ないが、テクノロジーを活用した新しいビジネスモデルを持つ企業が出現しており、競争環境に影響を与える可能性がある。
・代替品について：代替品としては、購入や他のファイナンス手段が考えられる。特に、企業が資金調達の多様化を図る中で、リースの魅力が相対的に低下する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の売上高は36,189百万円で前年同期比13.5%増加した。営業利益は1,288百万円で46.1%増、経常利益は1,501百万円で40.1%増、四半期純利益は1,032百万円で56.3%増加した。前年同期は売上高31,890百万円で、業績は前年から大きく改善している。業績予想との乖離は、特に不良債権処理費用が当初想定を下回ったことが寄与している。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の通期業績予想は、売上高47,000百万円、営業利益1,300百万円、経常利益1,500百万円、当期純利益1,000百万円とされている。リスク要因としては、ウクライナ情勢や中東情勢の影響、物価上昇による消費者の購買意欲の低下が挙げられる。これらの要因が業績に与える影響は不透明であり、注意が必要である。

4. 投資に関する事項

配当は2024年12月期も12.00円を予定しており、前期から変更はない。配当維持の理由は、安定した利益成長を背景にした株主還元の方針に基づいている。自社株買いについての情報は記載されていないが、今後の業績に応じた柔軟な対応が期待される。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想する。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は安定すると考えられる。