ツバキ・ナカシマの決算短信<2024年12月期　第３四半期決算短信〔ＩＦＲＳ〕（連結）>銘柄分析

1. 環境分析

当該企業は、プレシジョン・コンポーネントビジネスを主なセグメントとしている。ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業は非継続事業に分類されている。

当該企業は以下の環境に置かれている。
・競争における需要の状況：自動車メーカーの減産や一般産業機器、工作機械の需要回復の遅れが影響しているが、円安の影響で売上は前年同四半期比で増加した。
・競争における供給の状況：半導体等の部品不足が緩和されつつあるが、自然災害による工場停止や人手不足が供給に影響を与えている。
・既存競合他社について：競合他社も同様の市場環境に直面しており、特にコスト管理や生産効率の向上が求められている。
・新規参入企業について：新規参入企業の動向は不明だが、技術革新やコスト競争が新たな参入を促す可能性がある。
・代替品について：代替品の影響は限定的だが、技術の進化により新たな製品が市場に登場する可能性がある。

2. 当期業績の内容

2024年12月期第3四半期の売上収益は58,323百万円で前年同期比3.1%増加した。営業利益は2,573百万円で前年同期比7.4%減少した。親会社の所有者に帰属する四半期利益は738百万円で38.1%減少した。業績の悪化は、売上数量の減少や原材料価格の高騰、輸送費用の上昇が影響している。

3. 次期業績予想の内容

2024年12月期の通期業績予想は、売上収益75,000百万円、営業利益500百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,700百万円の赤字を見込んでいる。業績予想の修正は、非継続事業の影響を考慮した結果である。リスク要因としては、原材料価格の高止まりや中国経済の不透明感、米国経済の減速リスクが挙げられる。

4. 投資に関する事項

配当については、2024年12月期の配当予想が変更され、期末配当は25.00円を見込んでいる。前期からの変更理由は、業績の見通しに基づくものである。

5. 株価予想

向こう3ヶ月以内の株価変化は「横ばい」と予想される。業績が当期の業績予想と同水準であり、次期業績成長率が当期実績の成長率と同水準であるため、株価の反応は横ばいであると考えられる。